スケジュール起動は、オブジェクトを事前に設定したスケジュールに合わせて起動、停止したい 場合に使用します。定期的に操作するパターンが決まっているオブジェクトや、関連するオブジェ クトクトをまとめて起動する場合に便利な機能です。
スケジュール起動では、以下の表に示すタイプ別に運転スケジュール用の年間カレンダーを設定 することができます。
表11-1 スケジュールオブジェクト機能対応表
また、一時的な運転パターンの変更ができるイベントスケジュール機能も持っています。複数の
オブジェクトをグループ化することにより、グループ別に運転パターンを変更することも出来ます。
・Point(B) :バイナリ型(BI、BO)のポイントオブジェクト
・Point(I) :アナログ整数型(AI.i)のポイントオブジェクト
・Point(F) :アナログ実数型(AI.f)のポイントオブジェクト
・Control :制御プログラムオブジェクト
・Print :印刷プログラムオブジェクト
また、“スケジュール”欄には、現在登録されているスケジュールの数が表示されます。
図11-1 カレンダ名と登録スケジュールの表示
(1)カレンダ編集画面の表示
“オンオフ設定(バイナリオブジェクト)”を例にカレンダの設定を説明します。「カレンダとス ケジュール」画面の“カレンダ(出力型)”欄を選択してください。「カレンダとパターン」画面が 開きます。
図11-2 カレンダ編集
(2)基本曜日パターンの設定
スケジュール運転のパターンを曜日毎に設定します。画面右側の“パターン時間”欄の上から “Sun”、“Mon”、“Tue”、“Wed”、“Thu”、“Fri”、“Sat”と各曜日ごとに運転パターンを設定して下さ い。“パターン時間”欄を選択すると「基本パターン時間設定」画面が開きますので、“時間”欄に アクションを起こす時刻を設定します。次に、“データ”欄を選択してアクションの種類を選択し ます。ここでは、“ON”または“OFF”を選択することになります。一日に設定できるアクションの 回数は、10回まで設定することができます。
図11-3 基本曜日パターンの設定
図11-4 運転パターン時間の入力
図11-5 運転パターンの記号表示
上記のように運転パターンを入力するとオブジェクトに“ON”信号を送るところには のマークが、“OFF”信号を送るところには のマークが表示されます。
なお、上記の入力方法は、“制御プログラムオブジェクト”、“印刷プログラムオブジェクト”に も同様に適用できます。
また、“アナログ入力オブジェクト”の場合には、以下のような入力画面になります。
図11-6 運転パターンの入力(アナログオブジェクト)
図11-7 運転パターンの記号表示(アナログオブジェクト)
上記のように運転パターンを入力するとアナログオブジェクトにデータの設定を行うことができ ます。データ設定を行なう時刻には のマークが示されます。
(3)ユーザ定義パターンの作成
基本曜日パターン(“Sun”〜“Sat”)を設定すると、カレンダの各曜日の運転パターンは基本曜 日パターンどうりに起動や設定が行われます。ところが、特定の日だけ通常のパターンとはちがう パターンで運転を行いたい場合があります。その場合には、ユーザ定義パターンとして新規にパ ターンを作成することができます。
パターン入力リストの8行目以降に、ユーザ定義パターンを登録します。はじめに、パターン名 を“Code”欄に3文字で入力します。ここでは、“SP1”とID名を入力することにします。
図11-8 ユーザ定義パターン
次に、運転パターンを入力します。
図11-9 基本パターン時間の設定
これで、“SP1”というユーザ定義パターンが作成されました。
(4)ユーザ定義パターンの適用
ユーザ定義パターンを適用してみます。ここでは、図11-10のように3月15日の水曜日を変更 してみます。画面上の3月のカレンダの15日の欄を選択して下さい。
図11-10 ユーザ定義パターンの適用
図11-11のように「パターン設定」画面が表示されます。ここで、“SP1”選択して“ENT”ボタ ンを押して下さい。
図11-11 ユーザー定義パターンの登録
図11-12のように3月15日に“SP1”と表示されます。これで3月15日は、“Wed”( 水曜日パターン)ではなく“SP1”パターンで運転されることになります。
設定を解除するには、同様に3月15日の欄を選択して、「パターン設定」画面で“曜日パターン” ボタンを押して“ENT”して下さい。
図11-12 カレンダーにユーザ定義パターン名が適用表示
“スケジュール”欄を選択して下さい。「スケジュール」画面が開きます。ここでは、「カレンダ とスケジュール」画面で設定したカレンダをもとにスケジュールを複数設定することができます。 例えば、特殊な運転パターンが必要とされるオブジェクトグループを通常のグループとは別のスケ ジュールで作成しておくことができます。
図11-13 スケジュール画面
(1)オブジェクトの選択
“スケジュール名称”を入力して、“オブジェクト”欄を選択して下さい。「オブジェクト登録」画 面が開きます。
ここで、“ID名”、“オブジェクト名”、“Type”欄を選択すると「オブジェクト選択」画面が開き ますので設定するオブジェクトを選択します。
図11-14 オブジェクト設定
オブジェクトの選択をした後、必要に応じて各行の“登録”欄を選択します。「設定」ダイアロ グが表示されますので。“YES”を選択して登録を有効にしておきます。 ここで“登録”欄を“ON”にしておかないと、オブジェクトがリスト上に表示されていてもスケジュールの対象にはなりませ んので、ご注意下さい。“END”ボタンで「スケジュール」画面に戻ります。
(2)イベントスケジュールの設定
いままでの設定で、選択されたオブジェクトをスケジュール運転することができますが、設定し た運転パターンによるスケジュールを一時的に解除して、例外的なイベントのために任意のスケ ジュールで運転したい場合もあります。このような一時的に使用するスケジュールを設定すること ができ、イベントスケジュールと呼んでいます。
「スケジュール」画面の“イベント設定”欄を選択して下さい。「スケジュール時間設定」画面が 開きます。
図11-15 イベントスケジュール設定
ここで、3月6日にイベントパターンを設定してみます。画面の3月6日のところを選択して下 さい。「スケジュール設定」画面が表示されます。ここで、運転パターンを入力して下さい。
設定を解除するには、同様に3月6日の欄を選択して、「スケジュール設定」画面で“基本カレ ンダ従事”ボタンを押して“ENT”して下さい。
図11-16 イベントスケジュールパターン入力
(3)スケジュールの登録
最後に、設定したスケジュールを有効化します。「スケジュール」画面で“登録”欄を選択 して下さい。「設定」ダイアログが表示されますので“YES”を選択します。
図11-17 スケジュールの登録許可
“登録”欄に“ON”が表示されていれば、本画面を“END”ボタンで終了した後、設定したオブ
ジェクトがスケジュール起動されます。